2022.04.30 建設業許可
建設業許可要件の1つである財産的基礎について
建設業許可の要件は、許可を取得した後にもその要件を満たし続けている必要があります。
①経営業務の管理責任者等の設置
②専任技術者の設置
③誠実性を有していること
④財産的基礎又は金銭的信用を有していること
⑤欠格要件に該当しないこと
⑥適切な社会保険への加入
しかし今回説明する「④財産的基礎を有していること」については、申請時にその要件を満たしているかで許可の可否を判断されます。
一般建設業の財産的基礎の基準は、「自己資本が500万円以上あること」です。
この「自己資本」とは資本金の額とは別になります。
資本金が500万円以上ないと建設業許可を取得できないと勘違いされる方がいらっしゃいますが、ここでいう自己資本とは、純資産の合計を指します。
具体的には直近の決算書の貸借対照表の純資産の部の合計値です。
この純資産の合計が500万円以上ある場合、財産的基礎の要件は満たしていることになります。
「自己資本が500万円以上あること」の要件を満たせない場合、金銭的信用を有していること=「500万円以上の資金調達能力があること」を証明することになります。
こちらは金融機関で残高証明書を発行してもらい、預金残高が500万円以上あれば大丈夫です。
※残高証明書の有効期限は一カ月ですので、取得のタイミングに注意が必要です。
この500万円はあくまでも金銭的信用を有しているか→資金調達をする力があるか?ということなので、一時的に口座に500万円をかき集めて入れたものでも問題ありません。
一般建設業の財産的基礎の要件は比較的シンプルです。
現時点で要件を満たしていない場合、将来の許可取得に備えて計画的に準備しておく必要があります。